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□No.58
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ゴンはそのまま廃墟まで戻った。
そして部屋に入ると、ベッドに勢いよくカバンを投げつけていた。
「ゴン、一体どうしたんだよ!?」
追いついたキルアがゴンをなだめるように問いかけた。
サリイはその光景を黙ってみていた。
「くそー!腹立つー!!絶対受かってやる!!!」
ゴンはそう叫んでいた。
「でも、あいつが言うことも最もだぜ?」
「どういうこと!?」
キルアの言葉を聞いたゴンは、キルアを睨んでいた。
「ありゃ〜、ゴンがこんなに怒るのも珍しいね。ゴン、落ち着いてよ!はい、ここ座って。」
サリイは立ったままのゴンをベッドに座るように促した。
ゴンとサリイはベッドに座り、キルアの話を聞いた。
「オレたち、毎日纒と練だけやってただろ?そろそろ、次の段階を考えてもいい頃だと思ってたんだよな。」
「次の段階ってもしかして?」
サリイがそう言うとキルアは頷いた。
「纒を知り絶を覚え、練を経て発に至る。発、つまり必殺技さ!」
キルアの言葉にゴンは目を輝かせた。
クラピカが旅団と対等に戦えるのは、発があるお陰でもある。
クラピカのように命がけのリスクを背負う必要はないが、軽過ぎるとすごい能力は使えない。
重過ぎず軽過ぎるず、かつ自分の系統に合ってる能力を考える必要があった。