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□No.38
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「「そうなの!?」」
「そうなの。」
サリイとゴンが声を揃え驚いているが、キルアは淡々と冷静に話していた。
キルアはキャップを深くかぶり、俯き気味の為表情は読み取れなかった。
「わざと負けるのは正直いやだけど、今回は仕方ないもんね。可愛い可愛いズシの為だし。」
「でもその後で、またあいつらがズシに同じことをしたらと思うと……!」
サリイとゴンがそう話していると、俯いていたキルアが顔を上げた。
「大丈夫、心配いらない。」
そう言いながらまっすぐ前を見るキルアは、いつものキルアだった。
そしてサリイはゴンとキルアと別れ、自室に戻っていた。
「ふぅ〜、今日もやりますか!」
サリイは気合を入れると纒をし、絶に切り替えた。
その後、水見式を行い発の鍛錬をした。
試合もせずにのんびりしていたサリイは、体の訛りを感じていた。
そこで最近は、自室で念の鍛錬をしていた。
「はぁー、試合か。まっ、不戦敗だけど。」
サリイは鍛錬を終え、ベッドに横たわった。
(キルアの誕生日、何あげようかな〜?)
サリイはぼ〜っと考えていた。
(今まではどうしてたっけ?プレゼントとか……あげたことある?)
サリイは今までの記憶を引き出していた。