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□No.41
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ラジカセにカセットを入れ、再生しようとするとキルアが止め、念の為ダビングの用意もするように言った。
ダビングの用意もし、ゴンは改めて再生ボタンを押した。
「……よぉ、」
テープから流れてきたのは男の人の声、ジンの声だった。
ジンはゴンに自分と会いたいか問いた。
そして自分は会いたくない、と主張していた。
父親を放棄し、今更どんな顔をして会えばいいかわからない、と。
ゴンもハンターなら捕まえてみろ、と言いテープは終了した。
「うひゃあ〜、ゴンのお父さんかっこいいこと言うね!」
テープの再生が終わり、サリイがそう言うとゴンがテープを停止させていた。
すると停止したラジカセが、自動的に巻き戻しを始めた。
そしてその後、自動で録音を始めた。
このラジカセにはタイマーなどもついてなく、勝手に動き出していた。
「なにこれ〜!?」
「どうなってんの!?」
「悪いなゴン、壊すぜ!」
サリイとゴンが戸惑っていると、キルアはラジカセに鉄拳を食らわせた。
しかしラジカセは念でカードされていた。
このテープはジンが数年前に念を込めていた。
手がかりを残さぬ様に自分の声を消す為だ。
キルアが用意した、ダビング用のテープも同じく消されてしまった。
「あ〜あ、あとは指輪とロムカード?」
テープがダメになり、サリイは残った物たちを見た。
「指輪はともかく、これってジョイステのロムカードだよね?」
サリイはロムカードを手に取り裏表を確認した。