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□No.44
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「オレたち全員、金が必要なんだよね。遊ぶのってさ、オレでもいい?」
キルアは笑顔でそう言っていたが、その笑顔が怖かった。
おじさんも怯んでしまい、さっさと立ち去った。
「キルア、ありがとう!」
「お前あれくらい追い払えよなぁ。」
サリイがお礼を言うと、キルアは呆れつつも少し怒っていた。
「っかオレの女って!?」
「いや、それは……。」
サリイが目を輝かせながら、すごい勢いでキルアに近づいた。
キルアが言葉に詰まっていたそのとき、挑戦者達がざわついていた。
「初めて女の子が挑戦だー!」
レフリーのレオリオの声が聞こえた。
サリイとキルアが視線をゴンたちに移すと、ゴンの向かいに女の子が座っていた。
体格も普通、とより華奢でメガネをかけた普通の女の子だ。
「お嬢ちゃんいくつ?どこから来たの?この少年強いよ?あっちの少女に挑戦する?」
レオリオはそう言いながらサリイを見ていた。
「なんであたしが!」
「コラー、ナンパしてねぇで真面目にやれ!」
サリイが言い返し、挑戦者たちに怒られたレオリオは腕相撲を開始させた。
「レディーゴー!」
レオリオが開始させたが、2人の力は互角のようで動かなかった。