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□No.47
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サリイはフェイタンの少し後ろを歩いた。
今なら逃げれるが、逃げたらゴンとキルアの命はない、という圧力がフェイタンから滲み出ていた。
そのことにサリイが気づくことを計算し、フェイタンはあえて掴んでた手を離した。
フェイタンと会話もなく歩いてると、複数の人影が見えてきた。
(ゴン、キルア。……それに、)
サリイは人影がだんだんハッキリと見え、表情が強張るのが自分でもわかった。
団員が4人、4人ともサリイが蜘蛛にいたときからいたメンバーだった。
「サリイ?」
「なるほど、そりゃ驚くわな。」
「おめぇー、絶だけは完璧だからな〜!」
サリイに気づいた仲間が次々に口を開いた。
(マチ、フィンクス、ノブナガ……。)
サリイは黙ったまま、自分のことを話す団員を見ていた。
「まさかサリイだったなんてビックリよ。」
(パク……。)
サリイは誰の言葉にも返事をしなかった。
「とりあえずアジトに戻るか。こいつらをどうするか決めねぇとな。」
「フェイタン、サリイは鎖野郎のこと知ってたの?」
(鎖野郎?)
パクノダが口にした鎖野郎という言葉がサリイは気になった。
「こっちの坊やたちの記憶にはなかったわ。」
パクノダはゴンとキルアを見ながらそう言った。