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□No.50
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「ふざけるな……、お前たちの自殺行為に手を貸すつもりはない。」
クラピカは協力を断った。
「奴らのアジト、知りたくない?」
「情報提供者はちゃんといる。」
キルアの誘いを断るクラピカは冷静ではなかった。
「団員の能力についてもわかったことがある。」
「くどい!いいから旅団から手を引くんだ!」
そしてなかなか引かないキルアに、クラピカは更にイライラしていた。
携帯からクラピカの声は全て漏れていた為、サリイにも会話は筒抜けだった。
そんなクラピカにキルアの怒りが爆発した。
「お前がオレたちのこと仲間とも対等とも思えないなら、どんな手を使っても協力してもらうぜ!」
「キルア、ちょっと代わって。」
サリイはキルアから携帯を借りた。
「もしもし、クラピカ?あたしはクラピカの復讐の元凶、蜘蛛だった。正直、クラピカの復讐は漠然として捉えてた。……でも、ノブナガが、蜘蛛の1人があたしたちの前で泣いたんだ。仲間を殺した鎖野郎を許さないって。」
サリイが目を閉じると、ノブナガの涙が思い浮かんだ。
あのときの光景が脳裏に焼き付いていた。
「鎖野郎ってクラピカなんだよね?……あたしは蜘蛛だった。だからこそ、みんなを止めたい。それが出来るのはクラピカしかいない。だから、あたしにも協力させて欲しいんだ。」
「……。」
怒っていたクラピカだが、もう何も言わなかった。
黙ったまま反応も見せなかった。
「貸せ!クラピカ!クラ……くそ!切りやがった。」
レオリオがサリイから携帯を奪い、話そうとするが電話は切られていた。
掛け直しても電源を落としているようで、呼び出し音すらならなかった。
「あ〜あ。切られちゃった……、どうする?」
「とりあえずメール入れとくか?」
サリイとレオリオがそう話していると、ゴンはクラピカにメールをした。