□No.53
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「その答えは人それぞれだ。気になるならサリイにも聞いてみたらいい。」
「なっ!!」


クロロの思わぬ発言に、サリイは思わず奇声を発した。


「今は知らんが、サリイも7年前はオレたちと同じだった。直接殺してなくても、目の前で殺されるのを平気で見てたんだからな。」


クロロがそう言うと、ゴンは何も言わなかった。
サリイも黙ったままだった。


(クロロの言うとおり……。あたしが油断させて誰かがやる、それを平気で見てたんだから。)


ベイジタクホテルに向かう途中、サリイは過去を振り返っていた。


(でも今は違う。だからこそ蜘蛛を止めに来たんだから……!)


鎖野郎とゴン、キルア、サリイが繋がっていると考えたクロロは、3人もベイジタクホテルへ連れて行くことにしたのだ。
もし逃げようとしたら殺していい、とクロロはマチに指示した。


(こんな状況で誰も逃げないよ〜。)


前にはクロロとシズク、後ろにはマチ。
この状態ではサリイだけでなく、ゴンとキルアも逃げる気はなかった。


(この状態では逃げれないけど、フィンクスが来る前に逃げないと……。)


クロロはフィンクスたちと言っていた。
数人で来るのだろう。


(これ以上仲間が増えると、逃げられなくなっちゃうし、ゴンとキルアの命も危ない。)


サリイがどうにか逃げる方法を考えていると、いつの間にかベイジタクホテルに到着していた。
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