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□No.53
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クロロ、マチ、シズクはロビーの一角でフィンクスたちを待つことにした。
もちろんサリイたち3人は、両手を拘束されたままマチの前に立たされていた。
(相変わらず隙のない見張り方。)
クロロ、マチ、シズクはそれぞれ違う方角を向いて立っていた。
ここからはどの入口も見張ることが出来る。
今からホテルに来る人は、全員警戒されてしまう。
(何かいい方法を……。真っ向勝負は無茶だし〜。あぁー、どうにかするつもりだったのに、あたしが捕まっちゃどうしようもないよ〜。)
サリイは落ち着きなく、周りをキョロキョロ見回していた。
隣のゴンとキルアは比較的落ち着いていた。
サリイが考えていたそのとき、
「何時だと思ってんだてめぇー!」
男の怒鳴り声がした。
男はサリイたちが立っている場所からすぐ近くにあるソファに座り、携帯で誰かに向かって叫んでいた。
新聞で顔は隠れていたが、声からしてかなりご立腹のようだ。
そして新聞を勢いよくテーブルに投げつけた。
(あーー!!!)
サリイは声を出しそうになったが、必死で堪えて知らぬ振りをした。
怒鳴っていた男はレオリオだったのだ。
「バーカ!ベイロークじゃねぇよ!ベイジタクホテルだよ!」
レオリオが怒鳴り続けていると、こっちの視線に気づいたようだ。
サリイだけでなく、ゴンとキルア、そして蜘蛛の3人もレオリオを見ていた。
「なーに見てんだよコラ?勝負すっかー!?おー!?」
レオリオは迫真の演技で、チンピラのようだった。
そんなレオリオを見たサリイたち3人の顔は引きつっていた。
そしてレオリオは引き続き通話をしていた。