□No.54
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「「キルア!!」」


ゴンとサリイは、身動きがとれなくなったキルアに気づいた。
そして助けようと、マチへ攻撃しようとした。
そのとき、


「かかった!!」

「え!?うわ!!」
「ぐっ!!」


ノブナガの大声が聞こえたと同時に、サリイとゴンは片足ずつ掴まれていた。

ノブナガは円という念の一種を使える。
通常は自分の周りを包むオーラを、自分の間合い分まで広げることが出来るのだ。
ゴンとサリイはノブナガの円に入り、捕まってしまったのだ。


「見えなくてもオレには、誰がどこにいるかくらいわかるぜ。」


ノブナガはそう言いながら、ゴンとサリイの足を掴む手の力を強めた。


「残念だったな。まぁー、結構いいセンいってたぜ?」
(やられた……。どうすればいい!?)


たった1回のチャンスを失敗し、もうチャンスはないと考えたサリイは焦っていた。

すると自分のすぐ近くを、素早く何かが通り過ぎた。
その何かは壁に突き刺さった。
何かはナイフのようで、ノブナガは飛んできた方向、入口を睨んだ。


「来るならこいやー!!!」


ノブナガは入口に向かって怒鳴るが、誰も姿を見せなかった。


「ねぇ?携帯で怒鳴ってた奴もグルだよね?まだ残ってるとは思えないけど……。」


熱くなるノブナガや、負傷したマチ、パクノダとは正反対にシズクは、冷静にレオリオのことを話していた。
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