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□No.59
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「……わかってる。その前に、パクは?」
「あいつは死んだよ。」
サリイの問いかけに、フィンクスはサラッと答えた。
フィンクスの答えにサリイは絶句した。
「あいつは鎖野郎の情報をオレたちに伝えた。それで死んだ。お前はやっぱり蜘蛛に危険な存在だ。」
「うん。」
サリイは俯いていた顔を上げた。
「あたし、殺されるんでしょ?最初からわかってた。敵として接触するって決めたときから。」
サリイは苦笑しながら、フィンクスとフェイタンを見た。
「あのまま逃げてれば、お前は殺されずに済んだ。なぜ敵として再び現れたか?」
「あたしは……。みんなを止めたかった。」
フェイタンは冷めた目でサリイを見ていた。
そんな冷め目に怯むことなく、サリイはまっすぐにフェイタンを見ながら言った。
「ウボォーが死んでノブナガの涙を見たとき、これ以上無差別に殺しをさせたくない。止めたいって思った。」
フェイタンもフィンクスもサリイの話を黙って聞いていた。
「勝手に蜘蛛を抜けて、みんなはどう思ってるかわからないけど、フィンクスもフェイタンも……あのときの蜘蛛の団員、みんな好きだから。」
サリイはそこまで言うと黙っていた。
しばらくの間沈黙が流れていた。
「サリイ、」
沈黙を破ったのはフェイタンだった。