HUNTERxHUNTER
□19*仲間のプレートを守る
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朝日が昇るのと同時に起きたゴンと夢主2は二人で顔を洗いに川に向かう。
冷たい水は二人の眠気を一気に吹き飛ばした。
「なんか昨日はぐっすり眠れたよ」
「私も。敵が襲ってきても気付かないくらい爆睡だった。さすがに無防備すぎたね」
昨日の晩、二人は明日には行動を開始しようと話していた。
気持ちはもう前に向いていた。
ゴンは早く動きたくてウズウズしている。
「ゴン、体調はどう?」
「平気だよ!見ての通り」
数日前とは見違えるほどの機敏な動き。それを見て夢主2は安心する。
「じゃぁ行きますか!」
「うん!」
準備を済ませると二人は足早にその場を離れた。
44と405のプレートは残したままだった。
夢主2は他の受験生に取られないか心配だったが、ゴン本人が受け取る気がないのなら仕方がない。
二枚のプレートはそのまま置き去りとなった。
二人はレオリオとクラピカを探していた。
レオリオのターゲットがポンズということを夢主2から聞いたゴン。
ポンズが薬品の使い手なのは知っていたため、それなら見つけるのに自分の嗅覚が役に立つのではないかと考えたのだ。
「「クラピカ!レオリオ!」」
探すのに時間がかかると思われたが、ゴンのおかげで早く見つけることができた。
「おっ、どうしたお前ら」
「レオリオもうプレート手に入れた?」
「いや……まだターゲットを見つけることもできてねぇ」
ゴンと夢主2は目を合わせて頷く。
「そうじゃないかと思って、手伝いに来たよ」
「ほんとか?!頼りになるぜゴン!」
ゴンは早速、薬のにおいを辿って探し始める。
その間クラピカはゴンを感心しながら見ている夢主2に声をかけた。
「夢主2」
「クラピカ、久しぶりだね」
「あぁ。怪我はないか?プレートはどうなった?6点集まったのか?」
質問ばかりのクラピカに夢主2は微笑む。
自分のことを心配してくれているようで嬉しい。
「私は無傷だよ。それに、プレートも手に入れた」
「そうか…よかった」
クラピカは2日目に彼女と別れたのを少し後悔していた。
夢主2なら一人でもやっていけると信じてはいたものの心配でたまらなかった。
何より、そばにいないと落ち着かない。
今何をしているのか。
誰といるのか。
自分が見ていない間に夢主2がどうしているのか気になってしまう。
「ゴンとずっといたのか?」
「うん。色々あってね…」
彼女は切なそうな目をゴンに向けた。
きっとゴンに何かあったのだろう。
クラピカはゴンの様子が少しおかしいことに気付いていた。
まずはゴンのことを気にかけてやらねばと思う。
しかし、それを分かっていながらも
夢主2とゴンが二人で一緒にいたという事実の方が気になってしまい
自分の胸を苦しめていた。