SS

□酔心
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グレジュビ
キスありですが、2人はお付き合いしていません。

苦手な方はお戻りください。

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「グレイ様、そろそろお酒は止めた方がよろしいかと・・・」

心地いい声にそう言われ、空になったグラスを取り上げられたのが午前0時過ぎ。
仕事で貫徹をした後の飲酒は普段より酔いが早く酒の回りが速いなと思ったのを覚えている。


気付けば、初めて見る景色が目の前に広がっていたが、ココが何処なのかすら考える事を脳が拒否する。
ぼんやりと初めて見る天井を眺めていた。

「グレイ様、お気付きになりました?」

そう言いながら、良く冷えた水が入ったグラスを差し出すジュビアの姿が目の前に。
普段目にする、濃紺のワンピースではなく、柔らかそうなコットンのワンピース姿。


「今何時だ?」

「朝の3時ですよ。」

ゆっくり休んでくださいと、微笑むジュビアに現実かどうかすら考える気が起きなかった。

「ダルイ・・・」
「お疲れでしょう。」

一気に飲み干し、空っぽになったグラスを受け取りながら微笑むジュビアの表情があまりにもキレイで
今の状況を考える事すらせずに、手を伸ばせば届く距離に居るジュビアの腕を掴むと、一気に自分の方へと引き寄せた。


ググググ・・・グレイさ・・・ま?」

案の定、バランスを崩したジュビアがポスッと俺の胸元に倒れこむと、慌てて身体を起こそうとアタフタする。

普段は陶器のような透き通る肌がほんのりと桜色に色づき、その色づきは普段、服に覆われている鎖骨周辺まで一気に染まりあがっていた。


「キスしたい。」

「ふぇ・・・えぇぇ・・・ッ」

何かを言おうとするジュビアを無視し、両手で包むと唇を塞いだ。


「んっ・・・---」
「俺を煽るなよ・・・」

塞いだ唇から漏れる、普段聞くことの無い声。

そっと唇を開放すると、目にうっすらと涙を溜め、完全に思考停止したジュビアの顔がすぐ目の前にあった。

ほんの少しだけ力なく開かれた唇を再び塞ぐと、歯列を舌で無理やり開かせると、逃げるジュビアの舌を絡め取る。

「んっ、はぁっ・・・グ・・・レイ・・・さ・・・ま・・・」

再び甘い吐息がジュビアの口から漏れ出すと、俺はそのままジュビアを抱きしめた。






*

「んっ・・・ココは・・・?」


しばらくして、ふと目を覚ましたグレイの視界には夢でみた見知らぬ部屋の天井が目の前に広がっていた。

昨晩のアルコールが残っているのか、ぼんやりとした頭をフル回転させながら昨晩のことを思い出そうとするが
蘇る記憶は、仕事帰りに普段とは違う、街の酒屋で酒を飲んだこと。

そして『んっ、はぁっ・・・グ・・・レイ・・・さ・・・ま・・・』甘く官能的な声がグレイの頭の中を木霊すると、グレイは思わず唇を手で塞いだ。

徐々に覚醒していく感覚に驚き、現状を把握する為に視界から様々な情報を取り込む。

ハンガーラックにかけられた、普段ジュビアが来ているワンピース。
キッチリと生理整頓されたその空間は、どうみても女性の部屋で、どことなく甘い香りが鼻腔をくすぐった。

ふと、右腕にかかる重みと温かさに目をやると、夢でみたと思っていたジュビアが、夢と同じ服装で寝息を立てていた。


『夢じゃなかったのかよ・・・』

気付いた頃にはとき既に遅し。

スヤスヤと寝息を立てるジュビアを起こすわけにもいかず、布団すらかけずに眠っていたジュビアの身体が冷え切っていることに気付くと
足元に丸まっていた毛布を足でたくし上げると、そっとジュビアにかけた。


その後は、どうすることも出来ず、再び思考停止状態になるグレイは、全てを考えることを放棄しジュビアをそっと抱きしめると、再び眠りの世界へと落ちていった。


あとがき(言い訳)

すみません、何か色々と・・・
ジュビアが目を覚ました後は・・・

ご想像にお任せいたします(笑)


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