御本(短編)*銀ちゃん*

□thanks and lovin'you.
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もうすぐその時がくる

純白のこのドレスに包まれて
目の前のこの扉を開けたら…



『お父さん。…そろそろ行こっか?』



父の腕を取って…

さぁ…貴方の元へ


扉が開いた

ベールの向こうにはもう貴方しか見えない

レースと重なる銀髪の愛しい後ろ姿…

ゆっくり振り返った貴方が照れくさそうに微笑んでる



『もう頭なんか掻いて・・セット崩れちゃうのに』



ゆっくり一歩ずつ貴方のその隣へ

思えばこんなに静かにゆっくりと貴方に近づくことなんて初めてだね

段々近付けば

初めて見る彼のタキシード姿に私だって照れちゃって

髪と同じ銀色のスーツに白い手袋

ねぇ、ちゃんと手袋は外して迎えてね?



もうすぐそこ…



ほら着いた


緊張してるの?

少し湿った貴方の手を取ったら



「お父さん。こいつを…この世に生んでくれてありがとうございました。こんないい女は俺にとって奇跡です。」



らしくないセリフ。

だけど今日は許せるから



『銀ちゃん…』



私を見つけて

こんな風に選んでくれて・・・



ありがとう

「んじゃ…行くか!“花嫁さん”♪」

『ハイ・・・ッ』



この逞しい腕がこれからはずっと傍に…

嬉しさが込み上げる




「誓いのキス、すんげー緊張しそう(笑)」

『あたしも(照)』





交わす指輪に2人の永遠を誓って




「今みたいに綺麗じゃなくなっても・・」
『死んで生まれ変っても…』





それでも足りない

永劫の誓いを・・・・









「『愛してる』」





甘い口付けで交わそう






end.→あとがき

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