御本(短編)*銀ちゃん*
□Honeytrap!-ヤシャトジョウネツノバラ-
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『銀ちゃんてさ、甘ければなんでもいいの?』
「あ?」
昼下がりの…あ、そーいや丁度ティータイムじゃねぇか。
こいつとは…数ヶ月前の依頼きっかけで知り合った。
それからその後も万事屋に何ともなしに現れちゃ、時折茶ァまでしてく、向かいのアパートにお住まいのー、尚且つ甘味屋でバイト中の…
ぶっちゃけ銀さんのドストライクのカワイコちゃんで
…今んとこ一方通行マイハニーちゃんなわけだ。
だって見てみろって、アレ。
新しい着物着てよ?なんか髪型までいつもより項の露出度が絶妙なんだよ。
そんでその振り向き方…。
冷蔵庫覗いて腰曲げて…マジ、ピンクの着物とかやめてくんね?
めちゃくちゃ甘そうな桃がこっちに無防備に突き出てんだけどぉー。
一体どんだけ女を武器にすりゃ気がすむわけ?!お前よぉ。
…って、つかオイオイ・・・。そーいや冒頭から何言っちゃってんの?この娘は。
こりゃちっと自覚させねぇとなんねぇな。
好きな女に、ンなことさらっと訊かれちまったこの“銀さん”っつー男を
今どんだけお前が煽っちまったか・・・。
言っとっけど、銀さんそんな甘くねぇからね?お前は実際知らねぇかもしんねぇけど
俺ん中、ソートーやばい“夜叉”棲んでっからね?
巣食ってたもんはなかなか消えねぇから
俺ぁまだそいつと付き合って生きてッからな?
そっち出しゃお前ビビらせんのなんかマジでチョロいんだぞ?
ったく、ユーノー?ハニー?Ah?just do it!!
あ、ヤベッ。金時出ちまった。こっちじゃ白夜叉じゃなくて金色夜叉になっちまう。
・・・ま、取りあえず今は何もしねぇけど。
“ノージャスッドゥーイッ!”だけどぉ。
もう俺も大人だしな?