御本(短編)*総ちゃん*

□咲いてけ!
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『総悟ぉー!早く早くー!!』


今日は2人で遊園地にやって来た!

総悟はあまり乗り気じゃないけど、久しぶりだからもうちょっと楽しんでくれたっていいのに。



「季紅(キコ)ー。んな離れたところから大声で呼ぶのはやめなせェ。こっ恥ずかしいだろィ。」



後ろからのらりくらりマイペースに歩いてくる総悟。
乗り気じゃないから本当に気だるそう。

でも人気遊園地の人混みの中でずば抜けて目を惹いちゃうルックス!
ちょっと久しぶりに学校の制服とかジャージじゃない・・・


私服の総悟を見れた!


嬉しいな・・やっぱりカッコイイ



『ゴメンネ?でもあたし、本当に嬉しいんだよ?』



やっと追いついてきた総悟の腕につかまって一緒に園の中へ歩き出す。



「まぁ・・・俺も季紅(キコ)とデートできて嬉しいのは一緒でさァ。最初はどこ行くんでィ?」



もうッそうやって時々優しいところがホントにカッコイイから困るナァ


あれもこれも目移りするけどお昼までには5つぐらい乗りたいな!





「季紅(キコ)ー。もう昼だぜ?そろそろなんか食いに行かねーかィ?」

『えーでもお昼のパレードここで見たいよぉ。せっかくいい場所とれたんだもん!』


好きなキャラクターがここで止まって踊るんだもん!
お天気よくてよかった!春爛漫の陽気に遊園地の桜が満開!!



「・・・・んじゃぁ、俺一人でなんか食ってきまさァ。」

『え?』



確かに午前中はしゃぎ過ぎてちょっと振り回しちゃったかもだけど。
だからって・・・



『・・・・いいよ。私、ここでひとりでパレード見てるから。』

「・・・・じゃな。」



本当にひとりでどっか行っちゃった。
なによ。ひとりで見るパレードなんかちっとも楽しくないんだから。
2人で来てるのに。


一緒に見たかったのに。


ちょっとは一緒に楽しんでよ。




『かっこつけちゃって・・・総悟のバカ。』



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