御本(短編)*総ちゃん*

□グッドナイト
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『ねぇねぇ総悟。』

「・・・何でィ。」

『総悟ってルックスだけなら王子様みたいだよね?』

「オイオイ、それを言うならカイザーの間違いだろィ。」




夜。明日は非番の私が部屋でひとり、久しぶりに中世が舞台のロマンティックな映画を見ていたら



「夜這いに来てやったぜィ。安寿。起きてんだろィ?」



とか言ってひょっこり総悟が入ってきた。



でも映画は結構終盤だったから



『起きてるよ?来てくれたの?一緒にクライマックス見よ?』



って言って、総悟が近寄ってくるなりその頭を無理やり私の腿の上に沈めて黙らせた。
だってこれでいつも総悟はしばらく黙ってくれるの


案の定、今総悟は私の膝枕で大人しく一緒に映画をみてる。
ちょっとカイザーとかよくわかんないこと言い出したけど放っとこ・・・


ダメダメ!ツッコんじゃダメだよ!

話を逸らそう。



テレビにはお姫様を守り抜いたナイトの顔がアップで映ってる。



『この俳優さん、ナイト役にぴったりだよね!総悟も実際剣がたつし、もしこの中の役ならやっぱりナイトだよね!』




・・・・あれ?返事がないなぁ。

もしかしてイヤだった?怒った?



『・・・総悟?』



怖々、ひざの上に目を落として確認してみる。



『・・・いつの間に』



そこにあったのは、すっかりアイマスクを下げてもう夢の中のスヤスヤ総悟



『もしかして今日は珍しく夜まで仕事してたのかな?』



そうやって疲れてる時だけ私のひざ枕で寝てくれる。

そうっとアイマスクを外してみた。

こういう甘えたな時ならこうしても大丈夫なの知ってる



『キレイな寝顔・・・本当に王子様みたい。』




彼がもし前世とか来世で王子様だったら、私総悟のお姫様になれてるかな?

ずっと運命の2人がいいな。



でも・・・



『今だって、総悟は強くて・・私のナイトだもんね。・・・いつも守ってくれてアリガトウ』



今だけ無防備な彼のおでこにロマンティックなキスを落として




私もそろそろ夢をみよう

素敵な映画と愛しいキミで心を満たして・・・




『オヤスミ・・今夜はいい夜だね』










good(k)night…







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