御本(短編)*総ちゃん*

□雨ンナカ腕ンナカ
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まさか俺たちがこんな展開になるとは誰が思ってやした?





「なぁ。そろそろいいんじゃねーかィ?このままキなせェ。」

『ん・・・ヤダヨ。まだイケないよ。あんまり煽らないでよ。焦ってイヤ。』






俺を見下げてやがる。

逆に俺が見上げてるコイツは、高校ん時の同級生・・・が彼女になったわけでィ。

数ヶ月前の高校の卒業式の日になんとかギリギリ駆け込んで、やんわりと口説き落とした。

まぁ目の前のコイツは多分、自分が口説き落とされたと思っちゃいねぇんだろうけどねィ。

俺にしちゃ、あん時のやり方は結構よくやったと思いやすが・・・・ちょっと優しすぎたかねィ?





「ったく。もう我慢の限界でため息でそうでさァ。降りてきなせェ。季紅(キコ)。」

『・・・・・ダメだよ。今日もやめとく。降りない。イカナイ。』




ココまで来といて・・・あり得ネェ。



「だったら、そっちがその気なら“俺が”ソッチにイクぜ?」

『来ないで。』





クソ、ひでぇ言い方でさァ。

こんならまだ、バカみてぇに友達やってた頃の方がいくらかマシっつーか可愛かったかもしんねェや。

そうしてりゃ俺は今、こんな濡れた状態でこんなことに悩まされずに済んでた筈だからねィ。


ぶっちゃけ、コイツがこんな貞操観念ガッチガッチなヤツとは思っちゃなかったんでさァ、俺。



やべェ。寒くなってきやがった。

とっとと、あったまりてぇ。

コイツだってこのままにしといちゃ絶対ェ寒くなる。



けどだからって、俺もこの繋いだ手はまだ離したくないんでさァ。

今、これが唯一の熱源なのにそう簡単に手放せねェ。

今夜は。




「もう・・・・イカセテ貰いやすゼ?季紅(キコ)。」

『!動かないで!』






俺は、静止の言葉を無視して・・・・


まずは、自分の脚を動かした。






『ビクッ!』



ピチャ・・・・



片方、膝を曲げる・・・・・。

上げる・・・・。





したら、次は・・・・


一旦手を離して、それからコイツのケツにまたこの手を回して・・・・・


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