昔の

□略奪
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「ごめん、私もう行くね。」


そう言うと慣れた仕草で床に散らばった下着を拾い、あっという間に身に付けていくさと子


もう少しおってもええやん…
さっきまであんなに熱を帯びた瞳をしていた女と同一人物とは思えんほど冷静な目や




「…じゃあね。」
とまだベッドに横たわっているオレの側に来た


「また連絡するね」
とキスをする女の手首を掴むともう一度ベッドに押し倒した


そのまま深い深いキスを落とす、息つく間も与えないよう、舌を絡めていく…
「…ん、…ちょっ…き…みたか…ダメ…」




なぁまだ帰んなや…
大ちゃん、忙しいんやろ?どうせ会うたってほんの一瞬やん。いない間、何回オレと会うた?何回オレに抱かれた?





「もうオレ、お前はあいつに返されへん。」
今身に付けたばかりの布をまたオレは剥いでいく









さと子、もうお前は渡さへん










2012.6.24
 

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