昔の

□夏服デート=青の場合=
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「ねぇ、その服。ちょっと前開きすぎじゃない?」



「やっぱり!?そう思う?…でもね〜、それってその位置の人だけなんだよね?」



「へ?何、それ」



「前から見るとそんなに開いてなく見えるんだよ。そうやって上から見るからものすごく開いてるように見えちゃうんだよ。」
そうやってね?って隣に並んでる大野くんの腕を自分の腕に絡ませ、隣を見た。



「ね?」
ヒールをはいてきたせいか並んだ感じになってしまい、きれいな顔が思ったより近くてドキドキする




「それはオレ誘われてんの?」
目だけ私を見て、微笑む
「…だ、だったら、どうするの?」
優位に立つはずがあまりの色気に動揺してしまった…



「そりゃ、遠慮なくいただくよ?」
ニッコリ笑った顔に心臓の鼓動は聞かれるんじゃないかってくらい大きく速くなる…
「オレはさ、どこでもいいんだけど、…どうせだから、船の上でする? さと子、したことないでしょ?…オレもないしさ、二人で初めて?」



柔らかに微笑んでるけど、その瞳はあまりにも妖艶で 獲物をとめる前の美しい獣にしか見えなかった
罠にかけるつもりが罠にかかってまった愚かな私をこの人はどうするんだろう…そんなことを考えたら気が遠くなりそうだった…
 

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