Knife*

□せっけんの恋 昌×剛
3ページ/11ページ




昌君は僕に小さな箱を差し出した。
僕は、びっくりして昌君方をみた。そしてそれを受け取る。



『開けてごらん♪長野君と一緒に選んだんだよね。』



「え?僕のために?」



昌君は頷いて白い歯を見せて微笑む。
僕は嬉しくてその小さな箱を眺める。



箱には真っ赤な包装紙と黄色のリボン。
中身が気になるけど、開けるのがもったない・・・
そんな感じがした。



僕は、家に帰ってから開けようと自分のバッグに
仕舞おうとした。




『今、開けないの?』




昌君はあれれ?とちょっとびっくりした声で
僕にそういう。僕はうーーんと迷ってしまった。




「いやぁ家に帰ってからの楽しみにしようかなって・・・」



『そっか、それでもいいけどさ、
気に入ってくれるか気になるなぁ〜〜(笑)』



昌君はそう僕に言いながらビールを飲む。
僕は、そう言われてもう一度箱を取り出して、
ゆっくりリボンをほどく。





ビリビリとセロテープをはがす。




中身は、ハートの形の石鹸だった。
しかも、綺麗なルビー色。



ラメが中にちりばめられていて透明に透き通ってる。
飴玉のような、宝石のような石鹸で
匂いも甘い苺のいい匂い。




「きれいだね、宝石みたい。」



『そうでしょ?(笑)香りもすごく甘くてさ、
これ剛に買ってあげたいなぁって思ってたんだ。』




「そうなの?嬉しいっ!ありがとう!」



僕はそんな昌君のセリフに浮かれて、
勝手に笑顔があふれていた。



『そんなに喜んでくれるの?そりゃ買ってよかった〜。』



昌君もそんな僕を見て嬉しそうにしてくれた。
次へ
前へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ