Knife*
□せっけんの恋 昌×剛
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ビチョビチョで僕はここにいます。
見てよ。このザマ・・・笑っちゃうでしょ?フハハハハ・・・。
僕はしかし、本当に都合がいい人間ですよっ。
ラブホテルで朝を迎えてるけど・・・僕は一人です。
しかもビチョビチョ。
「ソープねぇ・・・。」
僕は昌君にそう言われちゃいました。
”ソープ”です。
どう? 意味わかりますか?
僕は分かりますよ。
可笑しくて笑っちゃいますよね。
そして、もっとおかしいのは、
ビチョビチョの僕の左手に
削れて小さくなってる石鹸があることです。
そして、横にある浴室の排水溝の周りに泡がまだ残ってて
まるで、僕なんです。
「僕は石鹸。
昌君の心から滑り落ちて、
昌君の為に心をすり減らして・・・
最後は泡になって消えてちゃって、可笑しいね。」