Knife*

□嘘だとしても 剛×昌
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ようやくお風呂から出ると、
昌君のお手製の美味しい朝ごはんの時間。
普段あんまりご飯を食べないけど、それはめんどくさいからで
こんな美味しいごはんが
毎朝あるなら毎日もりもり食べるんだけどね。



『すごく美味しいよ。うん、サンドウィッチも最高!』

俺がそうほめると、昌君はいつも苦笑いのような照れくさそうに
ありがとうって言ってくれる。
昌君は甘いものがあまり好きじゃないけど、
バニラの匂いのクリームを付けたクラッカーを食べる。
甘さが控えめなんだって。それを俺はいつも昌君に食べさせてもらう。
クラッカーは小さくて一口で食べれるから、その時間も幸せ。



「頬にクリームがついてるよ。ほらティッシュでふきな。」

『いや、昌君舐めに来てよ。』

「・・・(笑)どうして、朝から・・・ったくもう、仕方ない。」



昌君は俺の真横に来て、その舌で俺の頬のクリームを取ってくれる。
くすぐったくて、いつもヘラヘラ笑ってしまう。
俺は我慢しようと必死なんだけど、笑いがこみあげてくる。

いつも思う。



幸せって。

そう、幸せなんだよね、これで俺は幸せだからね。



愛している、とても、昌君のこと。ね?嘘じゃない。













「愛してる、こっちおいで、剛・・・。」



『うん、俺もそうだよ。大好きだよ。』

「こっちにもっと、顔を近づけて・・・。」

『昌君・・・。』



「俺の剛の顔、もっと見せて、ほら早く。フッ可愛いね。」

『ねぇ・・・。』

俺の手をそっと、でも強く握ってくる。
そんな手を俺は、ねっとりとした動きで指と指の間に
俺の指を絡めるようにつなぐ。
その時の照れた顔がとても好き。
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