氷帝

□2人の仲
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 3年生の一部で話題になった話。

 日吉と鳳の仲についてだ。




岳「絶対に仲悪いって」

侑「いや、分からんで?もしかしたら、俺等みたいに仲良いかもしれん。」

宍「長太郎からは仲良くしてるって聞くけどな。ほんとかどうかは分からねぇ。」

侑「昼休み偵察しにいこか。」




 忍足の一言で3人は昼休みに日吉と鳳のクラスに向かった。



岳「お、いるぜ。」

宍「席、隣みたいだぜ」

侑「今んとこは、あんまり喋ってへんな。」

岳「待てよ。鳳が話しかけた。」



鳳「ねぇ、日吉。なんか、視線感じるんだけど」

若「俺もだ。たぶん・・」



 日吉は忍足達のいる方を見た


 その瞬間3人は持ち前の反射神経をいかし

 日吉の視界に入る前に頭をひっこめた。



若「あそこだな」

鳳「俺も思ったよ。見てくる。」

若「あぁ」



宍「長太郎が来たぜ!!どうすんだよ!」

岳「くそくそっ!!もうバレてんじゃねーか!」

侑「落ち着き、2人とも。しゃーない・・ここは、俺がおとりになる。」



 忍足はそういうと、顔を出し

 自ら鳳に姿をバラした。



鳳「何だ、忍足さんでしたか。」

侑「せや、堪忍な」

鳳「正直、鬱陶しかったんですよ。」

侑「そ、そか・・」

鳳「何か用ですか?」

侑「せ、せや!2人と会話でもしたいなーおもてな。」

鳳「へー・・じゃあ、どーぞ。席空いてますから。」



 という事で、何故か2年の教室に3年が座って話しているという

 不思議な光景ができた。



岳「侑士の奴、何やってんだ?」

宍「まぁ俺等はバレなかったけど」

岳「なんか、つまんねー帰ろうぜ」

宍「忍足は?」

岳「ほっとく」

宍「あぁ分かった」



 忍足は2人にほっとかれた事も知らずに

 日吉と鳳と3人でいた。


 よくよく考えれば、この3人の組み合わせは珍しいのだ。



若「忍足さん・・何、考えてるんですか?」

侑「な、何がや?」

若「さっきから廊下チラチラ見てますけど」

鳳「誰かいるんですか?」



 鳳がまた立ち上がろうとする。

 それを止めるのはやはり、忍足だ。

 もう、廊下には誰もいないのに



鳳「それより珍しいですね。忍足さんが俺達と喋るのなんて。」

侑「そ、そーか?それ以前に自分ら2人が喋ってんの見た事ないけどな。」

若「なるほど」

侑「な、なんや?」

若「あなた達が考えてる事はだいたい分かりましたよ。」

鳳「何の話?」



 勘が鋭い日吉は先輩等の考えてる事がすぐに分かった様子。



若「安心して下さい。同額年には興味はありませんけど・・ちゃんと仲は一応いいですから」

鳳「日吉、一応じゃないでしょ?」

若「一応だろ?」

鳳「俺は親友だと思ってるよ」

若「勝手に言ってろ」




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