UnderT
□静寂
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「ハァーーーッ‼」
「あぶねッ...!!!」
重力コントロール室で2人のサイヤ人がトレーニングをしていた。
悟空とベジータだ。
「結構本気だな、あいつ...くッ;;」
「どうした、貴様...!!俺様に押されてるじゃないか...」
ドコッーー
悟空の左頬にベジータの拳がはいる。
「ぐぁッ...;」
宙に浮いていた悟空は、物凄いスピードで地面が迫ってきているのがわかった。
「くそッ...体勢を立て直さねぇと...;」
クルッと空中で回転し、上を見上げたが、そこにベジータはいなかった。
「ここだ、マヌケめ...」
すぐ横から声が聞こえた。
「なッ...;;」
ドォーーンッーー
凄まじい音とともに煙に包まれた室内。
徐々に煙が消え、中から超化した悟空が現れた。
ベジータの左腕と左腿は壁に埋められるように押さえ付けられていた。
「がはッ..!!き、貴様...スーパーサイヤ人は無しだと言ったはずだ..;;」
ハッと我に返った悟空は、すぐに超化を解き、押し付けていたベジータの体を離した。
「や、やっべ;;わりぃ...。ついムキになって...。でぇじょうぶか?;;」
解放された左腕を抑えながら、痛みを我慢するベジータ。
「このバカ野郎...つッ;;」
「早く仙豆を...」
慌てて重力コントロール室の出口に向かう悟空をベジータは呼び止めた。
「おいッ!!!仙豆はいらん...。あれは強制的に治すもので、骨自体は、強くはならんからな。急ぐ理由はない。自分で治す。」
それでもワタワタする悟空に、それより早く手を貸せ!と怒鳴り、ベジータに肩を貸しブルマのところへ瞬間移動した。
「なぁにやってんの!!!骨粉々じゃない!!!左腕と左脚は、固定しとくから、動くんじゃないわよ!!!ほんとバカね!!このバカ!!!」
バカバカと散々怒鳴られながらも、全く反応せず、壁をつたいながらなんとかベジータは自分の寝室に移動した。
「ブルマ、ほんとわりぃ...;;」
頭をかきながら、申し訳なさそうに謝る悟空。
「いいのよ..ただ...。お願いがあるの〜♪孫く〜ん♪」
急に悟空の目の前にきたブルマは、上目遣いでジリジリと詰め寄ってきた。
「明日からね〜、あたし旅行いくのよ〜。だ〜か〜ら〜...ベジータをお願い!!!」
「えぇーッ!!!;;あんな機嫌悪ぃやつと一緒かよー;;;まぁもとはといえば、おらのせいだし...」
お願いお願いと近寄るブルマに、悟空が断れるはずもなかった。
「分かったよー;;ただ、おらが殺されたら、しらねぇーかんな!!」
悟空が話してる途中で、やったー!と言いながら、旅行の準備にルンルンなブルマ。
「あーぁ。こらやべぇことになっぞ...;;」
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