ピエロと本棚

□出会いとは
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窓から入る春の風
中学2年の始業式の教室だ。教室にいるものは皆、新しい友達を必死に作ろうとしている。作り笑いをし、面白くもない話で笑う。
俺はそういう奴等が嫌いである。上っ面で友達を装ったって、限界がくるのが分からないのだろか。いや、分かっている。しかし、仲間外れにされたくないというなどの理由で、無理に好きでもない人と仲良くするのだ。
まぁ、そんな事はどうでもいい、昨日は遅くまでゲームをしていたから眠い。都合よくこの席は窓際の席だ。心地よい風が吹いてくる。
では、寝るとしよう。
おや…す…
バンッ!!!!
その時、俺の机が物凄い力で叩かれた。ビックリして、少し椅子から飛び上がってしまった。と同時にクラス全員の視線が俺に向けられているのが分かった。
顔を上げるとそこには見慣れない顔があった。とびっきりの笑顔を見せている。しかも、驚いたことにこの中学校の制服ではない。
「お前誰だ?」
「今!この瞬間から君の親友になるモノさ!」
「はぁ?」
こいつは何を言っているのだろうか。クラスではざわめきが起こっている。当然だろう。目立たない奴(俺)が知らない制服を着た変な女に絡まれているのだから。

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