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□独裁
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「あっ、ひぐぅ…は、はぁ…あ、や、やだっ、やだぁッ!!」
自分の身体の真下から扇情的としか言い表せないレベルの喘ぐ嬌声が響いてくる。
弱い者虐め。
うん。確かにその言葉がお似合いな気もする。
だって、唯一無二の可愛い幼馴染みをこうして無理矢理組み敷いているんだから。
だが不思議と罪悪感なんて湧かなかった。
真下の人物の顔を見下ろす。発情し、上気した真っ赤な顔があった。深紅で透明感のある瞳からは止めどなく雫が溢れ、頬を伝っている。その瞳からは僅かながら抵抗の色が見え隠れしているのが分かる。軽く開いた唇からは二人の混ざり合った唾液、又は達した時の分泌液であったりが厭らしく光り、伝っている。
過呼吸の様に浅く激しい呼吸を繰り返し、オレを潤んだ瞳で睨み上げる。そんなあわれもない幼馴染みを見て、更に下腹部がじんわりと熱を持っていくのが分かった。
制服ははだけ、ほぼシャツ一枚の様な格好。全て自分がこの可愛い幼馴染みから剥ぎ取ったとは到底思えなかった。だって現にオレは制服フル装備な訳だし。…ズボンのチャックは開いているが。
更に視線を下に這わす。白い脚はオレの身体を挟む様に開かれ、小ぶりのそれからは液が溢れ出ている。表現すれば、だらだらでぐちゃぐちゃで。可哀想とさえ思えてくるだろう。
その液を辿ると、本来その用途に決して使用する事の無い彼の後腔はぐっぷりとオレの欲を呑み込んでいた。
繋いだ境目を見ていたら更に海綿体に血液が巡っていく。頭がくらくらして酔ってくる。それを表情に出さない様に取り繕い、A弥に見せ付ける様に唇を歪ませる。いつも通りA弥は目を見開き、恐怖の色を見せてくれた。直ぐに感情が表に出てしまうというのは非常に扱い易い。
それに、“快感に堪える”、その位出来なきゃ自分を演じ切る事なんて相当出来ないだろう。
オレは脚本家。
脚本なんてその場で考える。
昔から要領だけは良かったから、頭の回転も物事の飲み込みも早かった。
決められた“その先”なんて要らない。
必死に呼吸をし、言葉を発するのも儘ならないA弥に出来る限り優しく耳元に声を掛ける。
「A弥、もう抵抗する余裕なんて無いんだろ?諦めろよ……」
「……ッ、…」
A弥は断固として口を割らない、とでも言いたげに唇を真一文字に結び、必死に耐えている様だった。
…へぇ。
沈黙の抵抗って訳か。
面白い。
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