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□価値
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C太から、その場を見計らった様に帰りのホームルーム終了と同時に着信が有った。
スマホの画面には『C太:メール一件』と表示されていた。
珍しい。あの、A弥にべったりでへらへらしているC太が私に直接メールやら、そういった類の物を送ってくるなんて。
取り敢えず、メールボックスを開き、C太からのメールをタップする。
内容は、至って簡素な物だった。
『一時間後に旧校舎に来て。D音には言わないで』
いや、意味が分からない。
まず、D音に言ってはいけない意味が分からない。…まぁあんな子別に居なくても良いが。
何故に一時間後なんて微妙な時間に?
C太達も何か用事があるのだろうか。
まぁ、一時間後になるまでそこら辺の書店か何かで暇を潰して、時間になったら行こう。
”今日は行かない“なんて選択肢も有ったが、しょうがないから今日は行ってやっても良い。
所で、二人は覚えているのだろうか。

今日は、私達4人が初めて旧校舎で活動した日なのだ。

…お、覚えている訳無いよね!A弥なんてぼーっとしてるし、何も考えて無い顔してるし、C太に至ってはA弥しか見えてないもんね!うん、もう考え過ぎは良くないよね!
私はずかずかと教室を後にした。
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