Devil May Cry
□願わくは
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嗚呼…
俺はどうしてこの男を---
殺してしまおうと強く思ったのに---
この複雑な思いはなんなんだ…?
ジャゴン!
ダンテのハンドガンが二丁…俺の額にぴたりと銃口を当てる
「ネロ…どうした?こんな物か?」
グッとダンテが銃のグリップを握り、俺を冷たい眼差しで見つめる
俺はリボルバーをダンテに向けようとした左手に力が入らず、リボルバーを落としてしまった---
ダンテは見逃さず、強くグリップを握る
「…俺の負けだ。好きにしろ」
俺は素っ気なく言い放ち、力なくその場にしゃがみ込んだ
するとダンテはため息をついて、二丁銃をしまい俺の顔を伺う
「いつにも増して元気ないな…どうした?」
「……別に」
俺は自然と涙を溢していた
どうしてか分からない---
「泣いているのか?」
「…!違---」
俺の言葉はダンテの温かい唇によって、遮られた
「う……うぅ…」
思わず目をつむり、目の前にいるダンテを抱きしめた
「素直に言えよ…」
ダンテは唇を離し、ポンポンと優しく俺の頭を撫でる
その大きな手が温かい---