神の声







神って思ったよりもずっと身近に居るって感じしねぇ?

ほら、今も俺のすぐそこで笑って小僧の話ししてる親友とか。

あ、小僧が神かもしんねぇな。いろいろ皆のこと把握してっしさ。


でも、やっぱり神は俺の親友だと思う。自分のことを過小評価して、みんなにダメツナだと言われてもヘラヘラ笑ってる。仲間のピンチには恐れながらも助ける。

超モードのときはホント美人すぎて、惚れる。

かっこよすぎて、美人で可愛い俺の親友は神。

―― なぁ、そうだろ、小僧?

誰よりも早くツナの開花を望んだのも、惚れたのも、小僧が俺より先なんだろ?


でも、ツナは俺が貰うのな。

みんなの神を独り占めにできる瞬間の快感は誰にも知らせない。小僧にも獄寺にも……ツナにも。教えてあげない。

ただ俺だけが知る神の正体に優越感を覚える。


 神の庭って広ぇと小僧は言ったことがあったな。

なぁ、もしかしてさ。小僧も神の正体知ってたりすんのか? だったらやだなぁ。


神の庭に住む俺たち。飼い主の正体も知らずに飼い離されてる俺たち。

今日も隣に居る神は笑う。楽しかったね、と。

 
世界の終わりは、神に委ねられている。なら俺はその神の守護者になりたい。

何よりも固い盾と、斬れぬものはない刀で守りましょう。

世界に歯向かう勇気はどこの誰よりも持ってる。

だから、頼って?


なぁ、神。庭から逃げないから、どうかお前の側に居させて。

「ツナ。また明日も生かせてくれな」





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