パラレル
□エピローグU 後編
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「・・・いくよ・・・」
越前は、“鈍色地獄”を構え直す。
「かかってこいよ!!」
桃城も、新たにナイフを構え直した。
再び、二人は間合いをとりつつ、瞳で牽制する。しかし、長くは続かなかった。
「……OUT……」
そう越前が呟いたとたん、“鈍色地獄”の二つのナイフを留めていたネジが、ガチャリと重い音を立てて、床に落ちた。
「…やるねぇ〜。なら、こっちも遠慮なく戦えるって訳だ。」
構えたナイフを、そう言って不意に投げた。
「!……おおっと!!」
ギュンッ 先程よりもスピードが早くなったナイフを間一髪で避けた越前。
「んにゃろ〜〜!」
少々怒った声で呟いた。
「オイオイ、気ぃ抜かない方がいいんじゃね??」
「!…マジッスか!!」