空合わせの恋路

□1話.幼き日の記憶
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きれいなスカイブルーの空の下、たくさんの緑に見守られ、

あの日、あの時
私とアナタは出会ったの


あの日の記憶は
いつだって
私を勇気づけてくれた


ねえ、アナタは覚えてる?

ほら、今でも心あたたまる
あの日の―…















汚れなき白を連想させる町、マサラタウン。

ここは、私の生まれ故郷。


でも生まれた後すぐ引っ越したから、正直この町のことはまだよく分からない。

最近になってまたこの町に戻ってきて、荷物の整理とかもすんで、ようやく落ち着いたところなんだ。


この前、町の中を歩いてみたけど自然であふれてて、町の皆も親切にしてくれた。


…私はきっとマサラタウンを、すぐに好きになる。

そんな気がする。




だけど、やることがなくて暇…。

私、1人っ子だし、お母さんも忙しそうだし…まだ友達もできてないから遊び相手いないし。

お母さんは「友達ぐらいすぐできるわよ。」って笑って言ってたけど、ちょっぴり不安だなあ…。



「(うーん…このまま家の中にいてもつまんないだけだし、出かけてこよう!)」


私の頭の中は、昨日見つけたマサラのはずれにある小さな森でいっぱいだった。

そこは木や草がたくさんあって、キレイな湖もあって、―…私の大嫌いなポケモンもいない、絶好の場所。

もう1度、行ってみたいと思ってたんだ。




「あら、イミテ。でかけるの?」


玄関で靴をはいている私に気づいて、お母さんがキッチンからひょっこり顔をだした。



「うん。探検してくる。」

「気をつけてね。暗くなる前に帰ってくるのよ。あと、知らない人にはついていかないこと。それと町の人に会ったらきちんとあいさつを…」

「分かってるって!;」


まだまだ続きそうなお母さんの話しを、無理矢理終わらせた。

まったく。お母さん、心配しすぎ!

…まあ優しくて、自慢のお母さんなんだけどね!



「いってきまーす!」


私はショルダーバッグを肩にかけ、ウキウキしながら家をとびだした。


……だってまさか、あんなことがおきるなんて、これっぽっちも思ってなかったから。



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