空合わせの恋路

□4話.緑のアドバイザー
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旅をしてて
よく思うことがあるの

私は本当に
強くなってる?

…自分の実力が分からない


だから、
後どのくらいで

あなたに追いつけるのかも

分かりっこないよ…















「こ、ここから先……ニビシティ……。」


何度読み返しても、目の前の看板には、たしかにそう書かれている。

見間違いじゃない…!


「やったー!やっと着いたー!」


思わず叫ぶ私。

実は、せっかくイエローに道を教えてもらったのに、あろうことかあの後また道に迷って…。

真っ直ぐ歩いてたつもりだったんだけどな…。


仕方ないから、やみくもに歩いていたら奇跡的にニビシティにたどり着いた。

でも、予定よりだいぶ遅れた到着。



「少しペースをあげなきゃ、レッドに追いつけないよね…。」

「キュイ…。」


気づけば隣にいたサンが、私の靴下を力なく噛んでひっぱっていた。



「あー…、まずはポケモンセンターにいかなくちゃね!もどれ、サン!!」


野生ポケモンとたくさん戦ったから、ポケモン達はだいぶ疲れがたまってるみたい。

このまま歩かせておくと倒れてしまいそうなので、サンをいったんボールに戻す。



私も、正直歩きすぎて足が痛い。

早くポケモンセンター見つけて休ませてもらおう。



「……でも、どこにあるんだろ?」


歩けば自力で見つけられる…と思う。

でも、探すのめんどくさいな。

というかもう、体力と気力がもたない。



誰かに聞いたほうが楽。



そんな考えが頭をよぎって、すぐさま辺りを見回す。

すると、タイミングよく向こう側から歩いてくる人を発見した。



紫色の長袖に黒いズボン、茶色いブーツ。

そして首からやけに目立つ金のペンダントをつけている、私より少し年上ぐらいの男の子だ。



「(ラッキー♪)すいませーん。」

「…なんだ?」



声をかければ、少し…いや、だいぶめんどくさそうにその人は返事をした。

そんなあからさまに嫌がらなくたっていいじゃんか!


少しムッとして、改めてその人を見て気がついた。


「!!」


ものすごくイケメン!

こんなカッコいい人見たことないんですけど!!




「あの……、」


なんかあまりに顔が整ってて、緊張しちゃう…!


「用があるんなら早く言え。」

「………。」


顔はいいけど愛想わるいや、この人。


「ポ、ポケモンセンター、!」

「は?」

「ポケモンセンター、どこにあるか知ってますか?」

「ポケモンセンター?ああ。この先を右に曲がって4軒目の家の路地裏を通って、」

「……?」


頭に?をうかべる私を見て、その人は軽くため息をついた。


「……はあ。ついてこい。」


ポケットに手を突っ込み、男の子は歩き出した。



「え…、ありがとうございます!」


彼の後ろ姿を見て、意外といい人かもしれないと、ぼんやりと思った。



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