短編

□言葉の中の真実
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私とブルーは親友で、ちょくちょく一緒に遊んでた。


家に行ったこともある。


もちろんブルーの弟(のような存在)のシルバーにも会ったこともある。



ねえ、ブルー。

見てて思ったんだけど…、シルバーってさ…。




言葉の中の真実




いつもツンなのに……まさかのデレ?












「やっほー、シルバー!」

その日私はブルー、かつシルバーの家を訪ねていた。


「何の用だ。」

ムスッとした様子のシルバーと目が合う。


「何その顔。仮にも私はシルバーより年上なんだから、もう少し敬ってくれないかな?」


シルバーは出会った時からこうだった。

敬語なし、お前呼ばわり、子供扱いする。

…私を何だと思ってるんだっ!



「もう一度聞く。何の用だ。」

「せっかちな人は嫌われるよ。はい、コレ。」


私はシルバーにあるものを手渡す。


「…茶封筒?」

「うん。クリスから。通信進化するポケモンについて聞きたいことがあるから、後で来てだって。それは資料ね。」

「…何でお前が来たんだ?」


不機嫌そうなシルバー。

はいはい、クリスじゃなくて悪かったね。


「なんかクリス、手が離せないらしくて。ヤマブキのポケモンセンターにいるって。」

「そうか。」


封筒を開け、中身をチラリと見たシルバーはまたそれを元に戻す。


「ねえ、今から行くの?」

「ああ。今日は特に予定がないからな。」

「じゃあ私のリザードンに乗せてってあげるよ。シルバーのヤミカラス、今ブルーが使ってるんでしょう?」

「どこで聞いた?」

「ヤミカラスで飛んでるブルーにさっき会ったの。」


私はモンスターボールを投げ、リザードンをだす。

グオオ!と一鳴きしたリザードンの頭を撫で、背にのった。


「早く乗って。」

「いや、いい。バンギラスに乗って走れば…、…!?」


焦れったいと思ったのか、リザードンがシルバーの肩をガシッと掴み、勢いよく空に飛び立った。


「ごめんね、ウチのリザードンも結構せっかちなんだ。」

「悠長に構えてないで降ろせ!」

「あー…じゃあタマムシで降ろすよ。」

「タマムシで?」

「クリス頑張ってるから差し入れでも買おうと思って。あ、お金はシルバーが払ってね。」

「何で俺なんだ!」

「いいじゃない。その後ヤマブキまで送るから、それで貸し借りなしね。」

「…ふん。」


シルバーはそういうの気にする人だから、こうすれば私への貸りはなくなるでしょ?


でも、

「おせっかいだ。」

そんな私の些細な優しさを、シルバーはいとも簡単に踏みにじるんだよね…。









お前には関係ないだろ
(別に頼んでないけど、一応ありがとう)




人の好意は素直に受け取りなさい
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