駄文3

□悲恋歌
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【悲恋歌】







少し高い場所に座って

切なさいっぱいで景色を見つめる

恋に破れた一人の少女

伝えた想いは砕け散り

心に大きな穴を抱えた

悲しい少女

少女は一人

ただ座って景色を見つめて

ふと小さく口ずさむ

それはどこか悲しげな歌

想いが届かなかった恋の歌

紡ぎ出される切ない旋律は

少女の心を表しているようで

そのうち歌と少女と景色は同化して

たった一枚の絵になる

想いの届かなかった一人の少女の

悲しく切ない心の叫びが

何だか聞こえてくるようで

泣きたくなってくる

やがて少女は

その旋律を紡ぐのを止めた

切なく悲しげな少女のその瞳から

静かに流れてゆく涙

それは少女の気持ちの表れで

少女はしばらく泣き続けた

そんな少女を静かに見守るその空も

切ない想いで見ている気がした




fin.
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