小説部屋

□月光
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「はぁ〜…食った食った。」
「ていうか、お前は食い過ぎだろ!人の分まで取りやがって。」
「オレ、先に風呂使ってもいいかナ?」
「どうぞ、船医さん。」
「今日の夜番はだぁれ?」
「あぁ…オレだ。」
「そ。じゃあ頼んだわよ〜。」
「寝るなよ、ゾロ。」
「うっせェ。」

夕飯を終えてがやがやとキッチンから出てきた麦わらクルー達は、それぞれに下に降りていった。
サンジは一人キッチンに残り、後片付けを続けている。


昼間の喧騒が嘘のような、静かなデッキ。

今日の夜番であるゾロは
一人
そこに佇んでいた。


聞こえるのは

    波の音だけ

見上げた夜空には

    満天の星



そして

星の輝きに負けることなく

堂々とした月が昇っていた…


「今夜は満月…か。」

誰に言うでもなく呟いてみる。




―あの日もこんな満月だった…



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