小説部屋
□優しきLIAR
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「う〜、寒っ…。なんだよいきなり冬かよ。」
深夜―
そう呟きながら男部屋に入って来たのは、今日の夜番のウソップだった。
先程までは確かに暑い位の気候だったのに、急激に冷え込んで来たため、毛布を取りに見張り台から降りてきたのだ。
このグランドラインの気候はいつだって気まぐれだ。
「毛布、毛布〜っと。」
「……で。……いで…。」
「うぉ!!…っと。だ…誰だぁっ!?」
不意に背中から声が聞こえ、ウソップはビビりながら声をかけた。
本人は思い切り大声で尋ねたつもりだが、その声は…
かなりか細かった。
「…行かないで…ドクター…。」
「…なんだ。またお前か。」
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