小説部屋

□また会う日まで
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アラバスタに三年ぶりに雨が降った翌日。

船長以外の麦わらクルーはそれぞれにのんびりと、各自の時間を過ごしていた―

「何やってるの、ビビ?」
「あ、ナミさん…。」

宮殿を散策していたナミは、空を見上げてぼんやりしていたビビを見つけた。

「どうしたの?ボーッとしちゃって。」
「え?私ボーッとしてました?」
「してたわよ。ビビだって疲れてるのに、アイツの看病まで頑張るからよ。」
「だって…私にはそれくらいしか出来ないですから…。」


そう―
この戦いで私は何が出来たのだろう?
皆が命がけで作ってくれた道をひた走り、ただ叫び続けていただけだった…
どうしようもない無力感が胸に広がる中、ただ叫ぶことしか出来なかった…

―お前に国は救えない

クロコダイルの言葉がいつまでもこだました。

悔しいけど、アイツの言う通りだ。
国を救ったのは…私じゃない。


ナミはそんなビビの表情を、ただ黙って見つめていた。

ナミにはビビの気持ちが、痛いほど伝わって来ていたのだ。



だって…
あの表情は…
あの時の…あたしと同じだもの…



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