小説部屋
□強さの理由
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「じゃあ、じいちゃんはもう行くからな。」
「わかった。じゃあね。」
ボカッ!!
「痛っ!!なんで殴るんだよ〜。」
「別れを惜しめ!!バカモンが!!」
「やめんか、ガープ。お前の部下がいい加減待ちくたびれとるぞ。」
「ん?そうか。じゃあ…二人を頼んだぞ。」
「うむ。」
船着場に向かって歩き出したガープは、ふと立ち止まると振り返ってこう言った。
「おぉ、そうだ。エース。」
「?」
手招きされたエースが駆け寄る。
「立派な男になれよ。…それと、ルフィの事を頼んだぞ。“兄として”ちゃんと面倒見てやってくれ。」
「…うん。わかってる。」
「じゃあな。次に会う時を楽しみにしとるぞ。ぶわっはっはっは!!」
豪快に笑いながらガープは船に乗り込み、大きな犬のピークヘッドを付けたその船はやがて水平線の向こうへと消えていった。
見送ったのは三人。
エース、ルフィ、そして今日から二人が住む村の村長であるウープ・スラップだけだった。
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