小説部屋

□受け継がれるもの
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「お疲れ様。」

キチンと片付けまで終えて女部屋に戻ったナミにロビンは声を掛けた。

「好きでやらせてもらっちゃったからね。でなきゃサンジ君の聖域に手は出せないわ。」
「ふふっ…。でも今日のご飯はいつものコックさんと同じようにおいしかったわ。」
「ありがとうロビン。」
「数々の船に乗ってきたけど、船でミカンを栽培してるのも、ミカンのソースも初めてだわ。あれはあなたのオリジナル?」

そう尋ねると、今日は皆に誉められ、終始笑顔だったナミの顔に…ふと、寂しそうな影がよぎった…

「ううん、あれはベルメールさんのオリジナルなの。」
「ベルメールさん?」

−作りながら思い出してしまっていたのだろう。ナミは誰かに聞いてもらいたかったのかも知れない…。いつになく饒舌に、ロビン相手に話し続けた。

ベルメールさんの優しさ
ベルメールさんの強さ
懐かしい日々

悲しいと言う言葉では収まらない別れ…

「ノジコ!ナミ!…大好き」

誰にも負けるな!

いつでも笑ってられる強さを忘れないで…

生き抜けば必ず楽しいことが…たくさん起こるから…!






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