小説部屋
□受け継がれるもの
4ページ/7ページ
「…とても…素敵な人ね。」
「うん。…ベルメールさんには感謝してもしきれない。…なのに…。」
ナミは今にも泣き出しそうな顔をしている。
思い出してしまったからではなさそうだ。
「どうしたの?」
「私…ベルメールさんから、何も受け継げていないの…。あのソースくらいしか私には、真似出来ない。…あんなに大好きなベルメールさんなのに。私…ベルメールさんの娘なのに…。」
そう言ったままうつむくナミ。
―沈黙を破ったのはロビンだった。
ロビンはふと立ち上がり、口を開いた。
→next