小説部屋
□HAPPY Birthday
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ヒルルクに遅れて、丘の頂上に着いたチョッパーは目を見張った。
ここ何日も人の気配すらなく、暗く閉ざされた町並。
なのに今日はどうしたことだろう?
町中が、キラキラに飾り付けられ、家という家から光が溢れている。
その中には笑顔の人・人・人…
愉しそうに歌い、踊り、笑い声が町中に響いている。
「どうして…?」
目の前に広がる光景に目を丸くしながら、不思議そうにチョッパーは呟いた。
「みんな待っているのさ。鼻の色の違うトナカイがやって来るのをな。そいつが嬉しくて、楽しくて、ああやって騒いでいるのさ。」
みんなが待っている―
君が来るのを―
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