小説部屋
□優しきLIAR
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朝―
「オイ、昨日の夜番はウソップだよな?チョッパーがどこにもいねェぞ?」
船で一番の早起きサンジのこの言葉で、みんな起き出しチョッパーを探した。
「なんだ、こんなトコにいたのかぁ。」
見張り台であのまま二人はいつしか寝てしまっていたようだ。
見付けたルフィがそぉっと下におろす。
よっぽど眠いのか、二人は回りをぐるっとみんなに囲まれても眠り続けていた。
「だらしねェツラで寝てやがんなぁ。」
サンジが二人を見下ろし呟く。
「…ゲェなァ。…ップ…。」
「あら?船医さんたら寝言言ってるわ。」
微笑みながらロビンがそう言ったので、みんなで耳をすましてみる。
「スッゲェ…本当かァ?…ウソップ…スゲェ…。」
「コイツは夢の中でも騙されてるのかよっ。」
ゾロが驚いてツッコンだのでみんなして笑う。
「でも…チョッパーったらとても嬉しそう。」
ナミの言葉にみんな同感といった表情をしている。
「そうだな、すげえ楽しい夢見てるんだろうな。ししし…。」
ルフィはウソップ海賊団の言葉を思い出していた。
―何しに行ったんだよ?
―うそつきに!
―だめじゃねェか
―だめじゃないんだ!立派なんだ!
―うん!!立派だ!!
end