小説部屋

□優しきLIAR
5ページ/5ページ


朝―

「オイ、昨日の夜番はウソップだよな?チョッパーがどこにもいねェぞ?」

船で一番の早起きサンジのこの言葉で、みんな起き出しチョッパーを探した。

「なんだ、こんなトコにいたのかぁ。」

見張り台であのまま二人はいつしか寝てしまっていたようだ。

見付けたルフィがそぉっと下におろす。

よっぽど眠いのか、二人は回りをぐるっとみんなに囲まれても眠り続けていた。

「だらしねェツラで寝てやがんなぁ。」

サンジが二人を見下ろし呟く。

「…ゲェなァ。…ップ…。」

「あら?船医さんたら寝言言ってるわ。」

微笑みながらロビンがそう言ったので、みんなで耳をすましてみる。

「スッゲェ…本当かァ?…ウソップ…スゲェ…。」

「コイツは夢の中でも騙されてるのかよっ。」

ゾロが驚いてツッコンだのでみんなして笑う。

「でも…チョッパーったらとても嬉しそう。」

ナミの言葉にみんな同感といった表情をしている。

「そうだな、すげえ楽しい夢見てるんだろうな。ししし…。」

ルフィはウソップ海賊団の言葉を思い出していた。



―何しに行ったんだよ?
―うそつきに!
―だめじゃねェか
―だめじゃないんだ!立派なんだ!
―うん!!立派だ!!




end
前へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ