小説部屋

□砂の国の想い
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絶望的な力を見せ付けたクロコダイル。
もはや自分に敵う相手ではないと痛感した。

しかし、最後の希望をビビ様とコーザに託そうと決めた時、敵わぬ相手の前に立ちはだかり、心の中で叫んでいた。

我、アラバスタの守護神

 ジャッカル

王家の敵を

 うち滅ぼすものなり


「不思議なものだよな…。」


共に自分の最期と感じた瞬間、同じ事を考えていた事を知り、二人の間に再び沈黙が訪れた。


「私には、不思議な事とは思えぬな。」

突然の言葉と共に、湯気の向こうから現れたのは、アラバスタ王国12代国王、ネフェルタリ・コブラであった。

「国王!!」

二人同時に声を上げ、湯船から立ち上がろうとする。

「そのままで良い。ゆっくり体を休めるといい。」

その言葉に、二人は遠慮がちに再び腰を落とした。


「なぁ…チャカ、ペルよ。」

軽く体を流した後、湯船に身を浸したコブラが口を開いた。

「アラバスタの守護神、ジャッカルとファルコンなり。この古から伝わる言葉には、続きがあるのだ。」

「続き…ですか?」




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