小説部屋
□光
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「わぁ…。」
「虹だぁ!!」
「綺麗ね。」
空には大きな虹がかかっていた。
部屋にこもっていたら見逃していただろう。
下を向いていたらきっと気付かない。
「な〜。綺麗だろ。おれが一番に見つけたんだぞ!!」
得意気に笑う顔はまるでこどもだ。
「そりゃ、あたしたちはあんたみたいに雨の中でも平気ではしゃぎまわるようなこどもじゃないですからね。」
「なんだよ、ナミ、お前失礼だぞ。」
プゥッとすねた顔がさらに彼を幼く見せる。
「楽しいのはいいけど、風邪ひかないように気をつけてね。ルフィ。」
「大丈夫だってロビンちゃん。こいつは何しろ病気ってヤツをしたことがねぇんだ。」
「お前もだろ。」
「何だと、コラ!んじゃ、お前はしたことあるのかよ!?」
「さぁな。」
「…迷子病。」
「なんか言ったか、チョッパー!?」
「うわっ、おれ考えてたこと言っちゃってたのか!?」
「確かにゾロの迷子は病気レベルだよな〜。」
「いや、おれは兄ちゃんの鼻のほうが尋常じゃねぇと思うぞ。」
「お前にだけは言われたくないぞ、バカンキー!!」
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