小説部屋

□理屈じゃないもの
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「な、ゾロ。」
「?」
「そういやおれ、ゾロのこと、最初コビーたちに聞いたんだ。」
「へぇ。」

初めて会ったのは海軍基地の町。
最初は悪いやつだって評判だからまだ誘わねェなんて言ってたくせに、次に来たときには仲間になってくれと言ってきた。
こいつの強引な勧誘は思えば最初からだな。

なにしろ
「いいねぇ、世界一の剣豪!!海賊王の仲間なら、それくらいなって貰わないとおれが困る!!」
なのだから。

「あぁ、そうか…。」

思わずおかしくなって笑ってしまう。
あれこれ考える必要なんて、最初からなかった。
こいつはおれが仲間になったときから『船長』で、おれの世界一の剣豪という夢は、海賊になったそのときから、『海賊王』と共にあったのだ。

これもまた理屈じゃないのだろう。
ルフィはいつだってやりたいことをやる。
おれだって、誰かに強制されたわけでもなんでもない。
おれがそうなりたいから世界一を目指す。
海賊王の仲間として、世界一の剣豪になる。

それだけだ。



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