小説部屋

□強さの理由
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「くそ〜〜!!また負けた〜〜!!」

村の外れ、大きな木の下でゴロンと横になると、ルフィは大きく叫んだ。

「じゃ、おれは先に帰って夕飯の準備しておくからな。」

涼しい顔でパンパンと服についたほこりを払うと、エースはそう言い残して去って行った。

「ちっくしょ〜!!」

村に着いてから数年の時が経っていた。
『立派な強い男になるため』に、修行を続けて来た二人。
いつの間にかルフィの目標が『海賊王になるため』に変わっていたが、二人の日々は変わらなかった。

ひょんなことから悪魔の実を口にして、能力者となったルフィ。
自在に伸びる手足は、泳げなくなったことが残念だったが、戦闘においては武器になるはずだ。
そう思って努力した。
最初は操ることさえままならなかった手足も、ずいぶんスムーズに動かせるようになった。

それでも、何度勝負を挑んでも、エースに勝つことは出来なかった。
三歳という年齢差は、確かにこの時期は大きなハンデかもしれない。
でも、自分だって能力者という力を持った。努力だってしている。

「何でなんだ〜…。」

何度も繰り返してきた疑問を、また呟いた。




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