OhMyブック

□名前変換無
10ページ/14ページ


テラスのある喫茶店
席に座って運ばれてきたアイスコーヒーのストローを咥える。


「良かったね〜豊、大地くん好きな子と結ばれて」


さっきまでオレはこいつと一緒に、大地の恋のキューピッドってやつをやってきた。
わざわざ部活休みの日にだ。


「豊は好きな子いないの?お姉ちゃん一肌脱いじゃうぞ〜」
「…いらねぇよ」


悪態をついても気にした様子もなく、また少し遠くの席に座っている大地達に顔を向ける。
大地のヤツは顔を真っ赤にしてしどろもどろに彼女と一生懸命会話をしていた。
そんな様子を見てこいつはキラキラと瞳を輝かせて、ココアの入ったマグカップを両手で包み込んだままパタパタと興奮して足を鳴らした。


「ああもう大地くん達初々しくて可愛い可愛い〜!」
「…(可 愛 い の は お 前 だ !!)」


間近で向けられたその笑みにオレは席を立ち上がる。


「用事は済んだし、行くぞ」
「あ!待って待って〜」


歩き出したオレの腕にスルリ腕を絡めて、時間早いし買い物行こうとか駄々をこね出すこいつは…
どうして姉なんだろうって思うほどに可愛いとか思うオレは俗に言うシスコンってやつか、やっぱり。





(なるべくポーカフェイスで悟られないように頑張るイッチャン!)


≪Back
次へ
前へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ