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「これ、忘れ物」
「う、お…!?」


どうやら袋をひとつ持ってき忘れてたらしく、その人はそれを持ってきてくれたようだった。
三橋と一緒にお礼を言うと少し控えめに持ってきてくれた袋を指さす。


「一緒にその…水谷君が欲しいって言ってたの入ってるから、渡してくれますか?」


袋の中を覗けば、この間水谷が可愛いから欲しいと騒いでた子供のセットについてくるキャラクターのおもちゃが入ってた。
この前の事態を思い出して、何となく気恥ずかしくなってすんませんと謝る。(マジで水谷後で殴る…!)


「あ、の…私もバイト頑張るから甲子園…行ってください!」


応援してます!と思いっきり頭を下げながら言うとそのまま走って店の方向に戻ってってしまった。
オレと三橋は突然のコトに呆気に取られるが、携帯が鳴って我に返る。


「とりあえず…戻っか」
「う、うん」


歩く度に袋がガサリと音をたてる。
普段あんまり三橋と2人きりになるコトはないから買出し行く時は正直不安もあったけど、この帰り道はあの店員さんが一体誰なんだろうっつー会話をするコトが出来た。

 
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