蒼き月の下に
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そこにいたのは、高等部の先輩たち
さっき声をあげたのは、手塚先輩だった
「久しぶりに顔を出してみたら・・いったい何の騒ぎなんだ!?」
大石先輩も後につづく
不二先輩、タカ先輩、えーじ先輩、乾先輩も後ろにいた
「っ、こいつが・・紗弥が、新しいマネージャーをいじめてるんです!」
手塚先輩にそう海堂が訴える
手塚先輩は目の色を変えて私を見た
「・・・切原、どういうことだ?」
ああ、きっとこの人たちも彼女を信じる
声色がそうだ、疑惑の種は植えつけられた
私があがけば、さらにそれは深くなっていく
『・・・やってないと言って、信じてくれますか?』
「てめえ嘘言ってんじゃねえ!」
『嘘じゃないってば海堂!私は何もやってないよ!』
「切原さん・・っ・・、なんでそんな嘘言うの・・?・・ヒック・・朝だって・・[早く辞めちゃえばいいのに]って・・言ってたじゃない・・・!」
『なっ・・・・!』
もう、だめだ
完全に意識は、彼女の方へ向いた
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