蒼き月の下に
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『・・・・ありがとう、リョーマくん
でも・・・・』
ひとつ、恐れてることがある
『リョーマくんが私の味方になると、リョーマくんまで何か言われるよ』
「別にいいッスよ」
『青学で仲間割れ起きてしまう・・勝てないチームになってしまうよ・・・』
「・・・・・!」
そう、今は関東大会も目前
こんなところで仲間割れをしてる場合ではないのだ
『・・・・、
・・!あ、もうこんな時間!リョーマくん朝練行かなくていいの!?』
「あっ・・・・・」
時計を見てハッとしたリョーマくん
いそいで着替えて、いつもの帽子をかぶりラケットを持って
「先輩、」
『どしたの?早く行かないと・・』
「俺でよかったら頼ってくださいよ」
『・・・・・!』
「じゃあ俺、行くッス」
帽子をかぶり直して、出て行ったリョーマくん
『っ・・・・・!』
いろんな人から今までも言われたことのある言葉だけど
今日のリョーマくんのその言葉に、涙が出そうだったのは内緒
たったひとりでも信じてくれるだけで
(こんなにも気分が軽くなる)
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